心はどこに行っている?
中谷英貴です。
ふと思い浮かぶこと。
今日の夕飯何かな。
あのアイテム、あそこで取っておけば…。
あの店に寄ってみよう。
…………。
「話聞いてなかったでしょう」
という、友達か恋人か同僚か上司かわかりませんが、
そんな誰かの言葉に意識が眼前に引き戻されることってありますせんか(私にはあります。何度も。ゴメンね)。
悪気はなかったんだけど、なんとなく“そちらに”意識が言ってしまっていたんですね。いわゆる上の空、というやつです。。。
きっと誰にでもあることだということにさせていただきますね。
でも、
明日の会議の資料を急いで作らなければいけないときに、何度も頭の中に思い浮かぶ言葉や出来事のために集中ができなかったり、
なぜだか思い浮かぶイメージやメロディが脳裏に焼き付いて寝付けない夜が続いたり、
街を歩きながら、気がつくと考えこんでいて、立ち止まっていたり、見知らぬ場所に来ていたり、
時には会話中に自分が話している途中で、ふと言葉を区切ってそのまま別の世界へ…なんてことも。
大切なこと。
気にかかること。
そういった通り一遍の表現では済まなくて、でも意識の俎上に上ることを無意識的に拒んできた何か。
自分なりに気持ちのけじめをつけたと思い込んでいた過去の哀しい出来事の残骸が形を変えて現れてきていたりすることもあれば、ある光景やメロディが行き詰っている自分の新しい見方のヒントを見せてくれているということもあるでしょう。
例えば……
生前、不愛想の塊みたいだという理由で嫌っていた父の断片的な言葉の一つ一つが、実は彼なりの愛情表現であり、子供の幸福への祈りを含んでいたことだったり、
自分が一番欲しかったのは、お金でも大きな家でも美貌でもなく、大切な人とのつながりだったという気づきに至ったことだったり、
どれほどわずかだったとしても、自分の中には実は子供の頃に与えられた団らんの感情がしっかりと息づいて今を支えてくれていることだったり。
普段、時間に追われて生活していると想いを致さないような、心の奥底にある感情が、何かのきっかけでそうやって訴えかけてくることがあるとしたら・・。
そのまま何事もなく平和に過ごせるのなら気にする必要はないと思いますが、埋もれたままのとても大切な記憶や感情の断片を、あなた自身の心が感じ取って、そんな形で訴えかけている、そんなことがあるのかもしれません。
だから、どうした方がいいというわけではありません。
ただ、人は無駄なことはしないということを踏まえれば、心(魂)が日常の働きを遮ってまで訴えかけてくる働きには、その人にとっての重要なメッセージがあると思います。
お読みいただきありがとうございました。