私たちは複数の性癖を持っている

中谷英貴です。

  ボクは、私は、のんびり屋だから、せかせかしてるから、神経質だから、鈍いから、暗いから・・・・・。
 単に自分の傾向を伝えるときに使うこともあれば、自分がうまくいかない、できない理由として説明することもある、性癖の表現。

 私たちはいくつもの性癖を持っている。
 性癖は人格と置き換えても通用する。
 人格とは、その昔『24人のビリーミリガン』で有名になった多重人格の人格のことだ。今、どれだけの人が知っているのかな、この作品。

 性癖には、根源的で変化しづらいものもあれば、変わるものもある。
 環境や経験で身についた性癖は立ち居振る舞いとなって表れるけれど、それが変わる、ということ。
 人は無駄なことはしない。
 今どれほど自分を苦しめているとしても、一度は自分を守るために身についたもの。

 そして、そんな多くの性癖が私たちの中で場面に応じて出てくる。
 時に、暴走した一つが自分を乗っ取り圧政者となって、自分や他者に暴発する人がいる。自死はその一つだ。

 体は常に生きたがっている。
 それはどれほど肉体を傷つけても、ゆっくりと元の体に戻ろうとするメカニズムから明らかだ。
 その体に宿った複数の性癖のうち、暴走するのは自分が受け入れていない性癖。本来の自分の一部を受け入れていないが故に、その存在を形を変えてアピールしてくる。

 自分のこんな性癖が嫌だな、困ったな、と思うときはチャンス。
 なぜなら、その性癖を受け止め、理解し、受け入れることで、あなたはもっと自分が納得する、充実する人生を送れるようになるから。

 お読みいただきありがとうございました。