自分が生きやすい社会との距離の取り方を考えよう

中谷英貴です。

 自由な社会
 平等な社会
 頑張れば何にでもなれる

 そう教育されてきて、
 何者にもなれている気がしない自分に
 失望していた時期があります。

 自由平等な社会の中で皆が頑張れば
 圧倒的多数の敗者と少数の勝者に振り分けられて、
 しかも勝者でさえその待遇や状況に
 満足しているわけではない。

 そもそも、そこにある勝者と敗者というのは
 誰の見方なのかといえば
 考えなくてもわかる通り、
 世の中が作り上げた架空の価値観。

 衣食住と安全を少しでも担保するため、
 人が作り上げた社会の中で、
 見栄やプライドや階層ができ、
 そんなところに心の拠り所を求めてしまっている人もいる

 何が良い、悪いの話ではないけれど、
 何を大切にし、何から距離を置くか
 それによって、
 日々の生活の安らぎ、
 心の平安
 人生の生きやすさ
 そういったものの対象が変わってきます。

 比較するなと言われても
 比較してしまうのが私たち人間だから、
 比較対象とどう付き合っていくかを
 決める必要がある。
 それは自分にとっての幸せが何であるかを
 決めることでもあります。

 本当は、
 大切な人々と楽しく暮らす中で
 自分が求めることを追及して
 人生を歩んでいくことが
 皆が欲するところでしょう。

 心理学でヤマアラシのジレンマという言葉があって
 エヴァンゲリオンでも話に入っているから
 知っている人も多いと思うけど、
 それはそのまま個々人と社会の関係にも当てはまる。

 “それ”からちょうどよい距離。
 “それ”とは
 仕事や会社であり、
 お金であり、
 人の関係であり…、
 そして、
 見栄や欲望と安心の間の距離ではないでしょうか。

 お読みいただきありがとうございました。