神様の居場所


中谷英貴です。

 神様と聞いて、私たちが“どちらの神様”を想像するかというと、実は結構あやふやだったりしませんか。
 一神教の神様は唯一無二の存在として、デンと構えておられるそうで、わが国古来の神様たちは、万物に宿って見守っているそうです。

 私は特定の宗教に帰依しているわけではないのですが、あっちこっちで頼みごとをしたり、時には泣き言を繰り出したりする関係上、複数形を好んでいます。
 
 そう受け止めているせいか、神様は日常の些細な場所や言葉、人の行動などの中にあって、自分が見守られているのではないかと思うときがあります。
 「何を言ってるんだ、あいつが言った馬鹿な話に神様が宿ってるだと?」
 「あんなひどいことやっておいて、神様とかおかしいでしょ」
 確かに、他者の言動に憤ること、ありますよね。

 でも、一歩引いて振り返ってみると…。
 そうやって、何かを示してくれている。
 自分を含めて、誰かをコントロールしようとしていることを、示してくれている。そんな見方ができたりしないでしょうか。
 
 神様は市井に紛れていると思っていると、そう見えてくることがあちこちにあります。どこかで誰かが見守ってくれている、それは万物に宿る神様を通して空気のように伝わっている、そう思うことがあるんですよね。

 そう信じられるようになると、私たちもまたおかしな感情のフィルタを通すことなく、他者につながるための関心を持てるようになるかな、と感じています。

 お読みいただきありがとうございました。