働く時こそ、感情を守り、自らを受容することが大切

中谷英貴です。

 許可とか、評価とか、合否とか
 社会の中で与えられる言葉は
 良かれあしかれ、何らかの組織の理屈に基づいています。
 会社などはその典型ですよね。

 日本は8割以上の労働者がサラリーマンとして
 雇用されている社会で、
 そう言う意味ではそれだけの人が
 日々同じように自分を人の間に
 理屈で位置づけられる状況に
 身を置いています。

 仕方ないんだ…

 そうかもしれません。
 食べていくために、仕方がない。

 確か、
 第二次大戦に負けた直後も、
 高度経済成長期も、
 バブル崩壊後も、
 多くの人が口にしていた言葉ではないでしょうか。
 私の父母も似たようなことをよく言っていました。
 「食べていく」のレベルは
 時代ごとに大きく変わっているとは思うのですが。

 一体いつまで続くんでしょう。
 誰がそれを続けるんでしょう。
 ブランドのバッグ片手にそう言う人を見たりすると
 正直なところそう考えてしまいます。

 そうは言っても、ですよね。
 そんな簡単に今の状況から抜け出すことはできないんだ、
 それもまた一片の真実かもしれない。

 もっと自分にあった仕事、
 もっと自分にあった働き方、
 もっと自分にあった人の関係。
 そういったものを目指すにも
 今現在の状況に押しつぶされそうになって、
 心の中に自分の叫びを押し殺して
 時に怒鳴られ、
 時に追い詰められ
 時に目的さえ見失いながら、
 今日も働いている。

 そんな時、ロボットになることができれば
 楽になるのかもしれないけれど、
 最低限自分を大切にし、守ろうとする気持ちはある。
 だから、何か傷つけられたり
 責められたりすると、
 自分を叱咤したり、
 相手に反撃したり。
 前者が上司や先輩に叱られた時で
 後者がそれ以外だったりするのでしょうか。

 でも、時間が経った後で、
 自分が肯定的に変化したことを一番感じられるのは、
 そのどちらでもありません。

 その時の事情や正当性に寄らず、
 傷ついた自分を叱咤することなく労わり受容すること、
 相手に仕返しをしないこと、
 この2つにつきます。
 その上で反省するなら反省して、次に望む。

 このやり方を続けることによって、
 自分の中、そして外的な人の関係に余裕ができます。
 変化は、そんなところから始まります。

 お読みいただきありがとうございました。