自分の物語を取り戻すことが、やがて大切な人をも救う

中谷英貴です。

 愛情を感じられないまま、
 納得できないまま、
 言われるままに生きてきた人生で、
 心の中に巣食った
 これまで求めてやまなかった愛情の証拠のようなものを
 必死になってモノやお金や地位に求めてきて、
 あるいは、
 しがみつくように人との結びつきを保ってきて、
 どうもそこには幸せはなさそうだと
 薄々気づきながら、徐々に人生が硬直し、
 行き詰ってしまった。

 外にある評価尺度ではダメなんだと理解して、
 今度は自分の中を見つめて生きるようにしようと
 頭を切りかえて
 じっくりと自分自身を見つめるようにしたけれど、
 何だかよくわからない。

 自分の中には必要な全てがある、と言います。
 でも、
 自分で見つけて
 自分で試して
 自分で感じて
 自分で失敗して
 自分で納得しない限り
 リアルには感じられることはありません。
 かくいう頭でっかちになりがちだった私自身がそうでした。

 動けば、感じる、そしてまた次に進むことができる。
 痛い目も見るけれど、それは明らかに学んだ証。
 格好よくないかもしれないけれど、
 もしかしたら
 誰にとっても一番しっくりくる生き方なのではないでしょうか。
 なぜなら、自分の物語を生きているからだと思います。

 自分の物語を徐々に取り戻すことは、
 かつてともに時間を過ごした人々と再会したり、
 今一緒に生きている仲間や家族や友人たちに、
 ちょっとした新しい光を与えることがある、
 そう思うときがあります。

 自分のままであることが、
 結果として、
 大切な誰かに
 ささやかな未来を提示するときです。
 
 お読みいただきありがとうございました。