自分を受け入れることは、親もまた一個の人間として受け入れること

中谷英貴です。

 あの人たちなりに精一杯・・・。
 あんなことやりやがって・・・。
 どっちもあるんだろうなあ。

 自分の家に特殊の不幸だと思っていたけど、
 それもどこでもあったことだったんだろうなあ。

 それを踏みとどまるかどうかは、
 ほんの紙一重だったんだろうなあ。

 自分自身の見たくない様々な側面、
 醜さ、
 非情さ、
 陰険さ、
 せこさ、
 ご都合主義、
 勝手さ、
 怒りやすさ、
 他責癖、
 そういったものと正面からきちんと対面して、
 大切な自分の一部として受け入れ続けていくと、
 他者に寛容になります。

 私たちは、自分を見るように、他者を見ています。

 その究極が親です。
 親もまた、一個の人間で、
 “私たちと同じように”
 短気で、
 愚かで、
 気が小さくて、
 みみっちくて、
 我儘で、
 威張っていて、
 外面がよくて、

 そして、

 彼らが抱えるそんな世界観の中で、
 できうる限りの愛情を、
 子供である私たちに
 捧げてくれました。

 そこに気づき、たどり着いたとき、
 私たちが今ここに生きているということに、
 ひたすら感謝の念が湧いてきます。
 
 お読みいただきありがとうございました。