働く話

中谷英貴です。

 好きなことを仕事にすれば、夢が叶えられる。
 結構耳にする言葉のように思います。
 皆さんはいかがでしょう。
 個人的なことを言えば、
 そういう側面は確かにあるとは思います。

 心理カウンセリングを学び、
 資格を取ってからあらためて
 サラリーマンだった父のこと、
 専業主婦だった母のこと、
 そして父と同じサラリーマンから始まった
 自分の仕事の遍歴を振り返って
 しみじみ感じるのは、
 仕事、働くことを考えるとは、
 実はかなり多岐にわたる要素を含んでいる
 ということでした。

 ほんの一端ですが挙げてみると、こんな感じでしょうか。
 ・好きな作業をしているか
 ・やりたいことをやっているか
 ・通勤は理想とどのくらい近いか
 ・自分に合う規模で働いているか
 ・給与は?
 ・福利厚生は?
 ・集団と個人どちらがいい?
 ・時間制限は必要?
 ・ノルマや納期は?
 他にもいろいろあります。

 『明日を支配するもの』はドラッカー氏の名著です。
 同時に、
 売れる本にして多くの人に読まれている本とは、
 例えそれがビジネス書であっても、
 行間に人や社会に対する愛情が滲み出ているものだと思います。
 そんな著書の中で、彼はレンガ職人を例に挙げ、
 『教会を作っていると言えるか』と述べています。
 自分の日々の作業や仕事内容ではなく、
 その先にある達成目標が望むものであることも
 大切だということですね。
 人によってはこれが一番という人もいるでしょう。

 私の父母に限らず多くの親にとって
 家族を養うこと、子供を守ることは、
 教会に相当するのだと思います。
 中にいて、外の軋轢を感じないうちは、
 欠点ばかりが目につき、
 私の原家族のような結末を迎えてしまうと、
 ついそれを理由に、
 自らの選択肢と責任を放棄したままの時間が
 長くなってしまい、
 考えるべきことを考えなくなってしまいます。

 自分にあった仕事、働き方。
 上述したように振り返ってみてはいかがでしょう。
 
 お読みいただきありがとうございました。