自分がいる場所
中谷英貴です。
今、自分がいる場所には、実はあまりいたくないと思っている人は少なくありません。
いたくない理由、それは、
本当に今いる場所の何かが理由かもしれないし、過去を今に投影しているからかもしれない。
私たちがいる場所の大部分は、家庭か職場。趣味の場所がメインという人もいなくはないけど、大方はこの2つですよね。
職場の場合は、そこにいたくて仕方がないという人は多くないだろうけれど、少なくとも行こうとするだけで吐き気がするとか、足が動かなくなるとか、体震えだすとかなら、確実にいたくない場所になっている。
家に戻りたくない、居場所がないというなら、家庭もまたいたくない場所になっています。
糧を得る場所が、あるいは自分がリラックスできるはずの場所が、そんなふうになってしまうと、これは確かに厳しい。
居場所を変えて、リセットしたくなりますよね。
で、
別の仕事、別の相手、別の場所を求めるのはいいけれど、少しだけ考え直してください。
本当に、今の場所にはいられませんか?
別の場所が必要ですか?
確かに、今いる場所にいたくないのは、特定の束縛(お金、決まり)によって一緒にいる人との関係がどうにも苦しいからなのでしょう。
折り合いがつかない相手、うまくいかない仕事、すれ違ってばかりの家族、ともすれば反目してばかりの妻(夫)。
決して動いちゃいけない、と言っているのではないのです。
ただ、確実に、いられない理由がありますか?
心の声、頭の中に響く声、忖度し、先回りして導かれる声、実は自分の心が投影された声によって、どうにも居づらくなってしまって、それが心や体の“症状”になって表れているのではないでしょうか。自分の内側が不安定な状態が先にあって、それが投影されているのではないでしょうか。
もしそうだとするなら、今一度、立ち止まってみませんか。相手が悪い、システムが悪い、言い方が気に入らない、あいつは敵だ、といって今いる場所を放棄しても、また同じ関係が別の場所で出来上がるだけです。
できることがあると思うのです。
深呼吸して落ち着き、不安定で不確かな自分をしっかり認識し、そんな自分を抱きしめ、今いる場所をよくするために自分ができることに専念する。それでもその場所にいることが、自分と他者を幸福にできないなら、、自分の力不足と精一杯実践したこととを認め、自分がいる場所で実現したいことをもう一度描きなおし、それに向けて場所を動くかどうかを決めることです。
そのくらい、自分がいる場所というのは、自分にとって常に最も大切な場所なのです。未来のどこかに大切な場所があるのではありません。今いる場所が幸せでなくて、突然これからの人生が幸せになるというのはそうそうありえません。
自分がいる場所こそが自分にとっての宇宙です。それを呆然と見つめて悪態をついている必要なんてないんです。
お読みいただきありがとうございました。