未解決の問題をどうするか

 未解決の問題は誰もが抱えているものです。
 もちろん、問題の質は異なっていて、仕事のこと、家庭のこと、親子の関係、兄弟の関係、恋人のこと、友達のこと、お金のこと、など、様々です。問題の切実さ、日常生活への影響の度合いもまた、人それぞれあると思います。
 問題を抱えるのは、ある意味生きている証だという人もいますが、そうはいっても、その問題に翻弄されてしまうと、自分が納得する日々を送るのは困難です。
 例えば、毎日顔を見合わせる夫(妻)の言動に感情を逆なでられる日々が続くと、次第に相手との信頼関係が蝕まれ、その空気は子供や親が一緒に暮らしていれば彼らにも悪影響を与えます。体の中に渦巻く不信と憤りが理不尽なほどに自分を支配して、相手に感情をぶつけながら、どこかで何かがおかしいと感じてもいるでしょう。

 その問題、果たして答えはあるのでしょうか。
 明確に答えがあって、実践も可能ならおそらくそれは大きな問題ではないのでしょう。もっとも、相手や社会が変わればいいのだ、は答えではないですよ。他人と過去は変えられないのだから。そうではなくて、自分が実践して納得する結果を得られる答えがあるのなら、是非実践してみて下さい。
 ですが、
 明確に答えがあっても、実践が困難であるか、
 または、
 実は明確に答えがわからない、俗にいう不安とか恐怖に取り込まれてしまっている…。 そんなとき、私たちは抱えている問題の扱いに苦しむのだと思います。
 これを、未解決の問題と呼ぶならば、
 すぐに解決しない問題に心を苛まれるのは時間の無駄です。
 できる人は、その問題から別のことに思考を切り替えてください。あなたを苛む問題は、手放すのです。

 …それができたら苦労しない、という方へ。
 なぜ答えが出ない、漠然とした問題に悩み、時には心が病んでしまうまでこだわるのでしょうか。
 決して、こだわることが悪いことだ、と言っているのではありません。
 ただ、こだわるにはこだわるだけの理由があるのでしょう。
 そして、その理由が目の前の問題の奥に隠されていることは往々にしてあるものです。

 対処のコツは、3つです。
 1つ目は、今抱えている問題と、
 たたかわないこと(敵視して遠ざけようとしないこと)
 2つ目は、今抱えている問題を
 無かったことにしないこと(無視しないこと)
 3つ目は、今抱えている問題を
 自分の一部として仲良くすること(受け入れること)
 です。
 難しいかな。

 実は自分の大切な一部であるのが、問題であり不安。
 仲良くしてみてください。
 間違っても強引に何とかねじ伏せようとしないでください。
 ぼんやりと、今まで見えてこなかったものが、その問題の背後に表れてくると思います。
 
 たいていのことには、出口があります。
 それを導く王道です。